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地鎮祭って必要なの?

地鎮祭って必要なの?

2020年3月8日

家を建てるまでの行事のひとつに地鎮祭があります。

「地鎮祭」を実施するかしないかは最終的には施主の判断となるのですが

そもそも地鎮祭はどういうものか、最近の傾向などをご紹介したいと思います。

地鎮祭の歴史

地鎮祭は一般的に『じちんさい』と読みますが大和詩では『とこしづめのまつり』とも読みます。

古くは、神社や仏教の寺院を建築する際に土地の神様に捧げて鎮め物を埋めていました。

礼儀として地鎮祭と認められていったのは江戸時代後期からです。民家の建築技術が向上し、家の方角や吉、凶を左右する『家相』の考え方から広まったようです。

地鎮祭とは?

建物を建てる際に、しずめる、落ち着かせる。氏神様を鎮め、土地を使用する許可を得る意味があります。工事の安全と無事完成をお祈りし、完成した家の繁栄を祈る儀式です。

神式で神主が行うケースが一般的ですが、仏式で行うこともあります。キリスト教であれば、地鎮祭に変わる『起工式』を行うケースもあります。

地鎮祭を皮切りに工事が始まります。

主の関係者全員が集まり安全を願う儀式は皆の気持ちを一つにイベント的要素としても大きいものになります。

さまざまの考えで地鎮祭を行わない例や、簡略式で行う例などがありますが

地域の風習や身内の意向なども踏まえて地鎮祭を行う施主が多いようです。

地鎮祭はどこに頼めばいいか?

地鎮祭を行う際には、その土地の氏神様を祀っている神社の神主さんに依頼します。

近年では、ハウスメーカーや工務店の紹介の神社で行うことも珍しくありません。

昔なからのしきたりなどもあるため、どこに頼むかは家族とよく話し合って決めることが大切です。

地鎮祭の日程はどうやってきめるの?

施主、神主、工務店(住宅会社)3者のスケジュールをあわせなくてはならないため

六曜における吉日の他に、建築の際に利用される十二直も組み合わせて日程を決めます。

http://drgeokitijitu.web.fc2.com/

地鎮祭の吉日

六曜  :大安、友引、先勝 (午前中がよいとされています)

十二直 :建、万、平、成、開

地鎮祭にかかる費用

神式:初穂料、玉串料

仏式:お布施    3万円~5万円 (神主へのご祝儀として)

運営費       1万円~5万円

お供え物代金    5千円~1万円

費用は地域により異なります。お供え物は神社や業者が用意してくれている場合と建築主が用意する場合があります。運営、設置は建築業者が用意をすることが多いです。

この他に、ご近所に手土産を持参、儀式後の飲食代、業者へのご祝儀を渡す場合もあります。

地鎮祭の服装は?

お祝いの儀式ということなので簡単なフォーマルでの参加が無難です。礼服は着用しなくても大丈夫ですが派手になりすぎない服装にします。

足元は安全に配慮してヒールなどではなくスニーカー等、歩きやすくて汚れてもいい履物で参加します。

地鎮祭の流れは?

①開会の辞

地鎮祭開始のご挨拶

②修祓の儀(しゅばつのぎ)

儀式のスタートに先立ち、祭壇土地、参列者をお清めします。

神職がお祓いをしている間は少し頭を下げ終了後着席します。

③降神の儀(こうしんのぎ)

神職が神様を祭壇にお迎えします。神職が神様をお迎えしている間は少し頭をさげ、終了後着席します。

④献餞 (けんせん)

神様に祭壇のお供えをさしあげます。

⑤祝詞奏上(のりとそうじょう)

神職が神様に工事の安全を祈る祝詞をよみあげます。

⑥四方祓(しほうはらい)

土地の四隅をお祓いし、清めます。

⑦地鎮の儀(じちんのぎ)

斎鎌を使った刈初、斎鋤を使った穿初、斎鍬を使った鍬入れが行われます。

⑧玉串奉奠(たまぐしほうてん)

神前に玉串を奉り拝礼します。

⑨撤饌(てっせん)

お酒と水の器の蓋をして、神様へのお供えのものをお下げします。

⑩昇神の儀(しょうじんのぎ)

神様におかえりいただきます。

⑪閉式の辞(へいしきのじ)

地鎮祭の終了を告げます。

⑫神酒拝戴(しんしゅはいたい)

お神酒を注ぎ、いただきます。

 儀式は30分程度で終了します。

当日施主が行うこと

・地鎮祭の義において鍬入れ(くわいれ)をします。

・玉串奉奠において玉串を祭壇に置き、2礼2拍手一礼を行います。

・土地の四つ角に酒、※、塩を撒く儀式を行います。

まとめ

最近では簡略式で終わらせることや、まったく行わない方もいらっしゃいます。

全体の割合からでいうと実施される方の方が多いのが現状です。

地鎮祭は昔から伝わり伝統ある儀式でもあります。感謝の気持ちをわすれずに、ご家族の考えや地域の風習など踏まえて決めるとよいでしょう。

最も大切なことは土地の神様に対して祈りを捧げる気持ちです。